• テキストサイズ

ハリー・ポッターと恋に落ちた道化師

第25章 【君が僕で、僕が君で】


 ハーマイオニーがドキドキしながら図書館の本を漁っていると、まさかまさかのルーピン先生が図書館に姿を現した。
 ルーピン先生はハーマイオニー達の姿を見かけると、いつもの微笑みを浮かべてこちらに近づいて来た。途端にネビルの体をしたクリスが真っ赤になって、体をこわばらせた。

「やあ、2人とも。午後は休みなのに勉強かい?随分頑張るんだね」
「ルルルルルルーピン先生、ここ、こんにちは!」
「こんにちはネビル。今日は何について調べているんだい?」
「え、えーっと、その、あ!新しい薬草についてです!ここっこ今度の『薬草学』で使うので!」
「そうか、君は『薬草学』が得意だって聞いていたけど、ちゃんと予習をしていたんだね」

 「偉いね」と言って、クリスの頭をなでた。途端にクリスは持っていた本で顔を隠し、ハーマイオニーの後ろに隠れた。ルーピン先生は「それじゃあ」と挨拶をして本棚の奥に消えていった。完全に先生の気配が消えたと分かると、クリスはハッと思いついたようにハーマイオニーに問い詰め。

「ハ、ハーマイオニー!今の私、どこかおかしくなかったか!?」
「大丈夫よ、寧ろネビルらしかったわ」

 (って言うか、恋する乙女モードの時の方がネビルらしいってどうなのよ!)と、ハーマイオニーは心の中でツッコミを入れていた。

 それから暫く2人は精神が入れ替わった人の本を探していた。中々見つからず、クリスがイライラし始めたその時、ハーマイオニーが「あったわ!」と声を上げた。ハーマイオニーは軽く本の内容を確認すると、それを借りて早速3人の待つ談話室へと帰って行った。ハーマイオニーは本を読みながら、それぞれの相手に取ってきて欲しい物を告げ、。自分はクリスと一緒に薬を調合するため地下牢の教室へ向かった。

* * *

 ロンはネビルと一緒に、足りないハーブを取りに温室の隣にある畑に行った。ここの畑は大して珍しい物が植わっているわけではないので、生徒なら許可さえ取れば誰でも取り放題だった。
 ロンが言われた通りのハーブを摘んでいると、ネビルが申し訳なさそうに謝ってきた。

「ごめんね、ロン。僕の所為でこんな事になって……」
「別に僕は大した苦労もしてないし、良いんだけど……問題はクリスだよなあ。あいつ結構根にもつから」
「僕って本当にダメな奴だよね」
/ 331ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp