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ハリー・ポッターと恋に落ちた道化師

第12章 【ハロウィーンの恐怖】


 間もなくて、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンの生徒達も大広間に集まってきた。皆話を聞いたのっか、どうやってシリウス・ブラックが城内に入りこんだのか噂しあった。
 ガヤガヤと話し声が途切れない大広間を、突然巨大なクラッカーのような音が響き渡り、皆そちらに目を向けた。ダンブルドアが、杖を取り出して生徒全員に顔を向けた。生徒達が大人しくなると、校長先生は頷き、杖をローブのベルトに仕舞った。

「もう聞いたと思うが、シリウス・ブラックが城内に入り込んだ。なので安全の為ここにみんな集まってもらった。まだ城の中は安全とは言えん。そこで今日は皆でここに泊まる事になった。誠に遺憾な事態じゃが、全生徒の安全を考えての事じゃ。監督生は入り口の見張りに立ってもらおう。主席の2人はここの指揮を任せる事にする。――おっと、大切なことを忘れておった」

 ダンブルドアがもう一度杖を取り出すと、長テーブルが全てキチンと大広間の隅に片付けられ、代わりにふわふわした紫色の寝袋が隙間なく床に並べられた。

「それでは皆、朝にまた会おう。ゆっくりお休み」

 そう言って、ダンブルドアは大広間を出て行った。するとまた生徒達は噂話しを始めた。ブラックはきっと姿現しを使ったに違いないと言う者や、闇の魔法を使ったんだと言う者もいた。

「どう思う?」

 クリス達がそれぞれ自分の寝袋に潜り込んでいる時に、ロンが問いかけてきた。

「ブラックの奴、今日がハロウィーンだって事気づかなかったんだろうな。じゃなきゃこの大広間を襲撃していたに違いないぜ」
「でも、どうやって入り込んだんだろう……」
「きっと何か複雑な魔法を使ったんだろう。アズカバンの牢獄を抜け出したくらいだ、ホグワーツに入り込むのだってわけないさ」
「まったく!『ホグワーツの歴史』を読んだ事があるのは私だけって言うの!?」
「そうで御座いましょうとも」

 ロンがいつもの様に茶化して答えると、ハーマイオニーはますますイライラした口調で話し始めた。

「あのね、ホグワーツには城壁だけじゃなくて、部外者が入り込めないように様々な呪文や結界が掛けられているの。もちろん姿現しは出来ないし、空を飛んでくるのだって無理よ。それに秘密の入り口という入り口は全てフィルチが知っているから、そこから入り込むのだって不可能よ」
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