• テキストサイズ

王の孔雀石【ONE PIECE 】

第2章 中編 古代都市シャンドラ



「単刀直入に言います。私は神に狙われており、このままここに滞在すれば、いずれこの国は滅ぼされます」

ユーリの言葉を静かに聞いていたシャンクスは、呆けたような表情になる。

それだけで、なんとなく彼の心情を把握できてしまった。

「おまえ、神なんて信じてるのか?」

「…まぁそう言われると思ったので、話したくなかったのですが」

いきなり神が実在しますと言われても、誰も信じないだろう。

神なんて、誰も見たことがない。

それも、神々が5000年前に封印されたからだ。

神を封印など何とも罰当たりかもしれないが、神様が全て善良というわけではない。

善良じゃなければそれは神ではなく悪魔ではと、思う事もあるだろう。

しかしこの星を作った彼らは、そう呼ばれていた。

そして5000年前、神々が起こした戦争はこの星を殺そうとした。
だから、それを止めるために古代兵器が作られたのだ。


そしてその封印がここ数百年前に解けた。
誰かが意図的にやったわけではなく、単なる封印の劣化。
寧ろよく5000年近くも封印できたと、関心していたくらいだ。

しかしその結果、封印した張本人であるユーリは彼らから狙われている。

神々を封印できる唯一の存在。

最後の一体となった彼女を排除するため、探し回っているのだ。

「信じないのであれば、それで構いません。という事で私はここから出ていきます」

「待てって、誰も信じないなんて言ってねぇだろ」

ユーリが立ち上がろうとしたのを制する彼。

結果、彼女は未だに彼の腕の中だ。

早く解放されたいのだが、まだ何かあるのか。


「つまりおまえとこの国、両方守ればいいんだな?」

「は?」

「これで心配事はなくなったな!という事でここに残れ」

「いや、何も解決してないのですが」

何言ってんだこいつ。

ユーリは理解できないと眉をひそめたが、シャンクスは大真面目にそう提案していた。


/ 242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp