• テキストサイズ

あなたを守るために

第8章 テニスで勝負



赤井とあった日から数日たっていた
組織の仕事が忙しくて、あの夜から零くんには会えていない
今日はコナン君達がテニスをしに行くと聞いて私も行くことにした


(気分転換にもなるだろうし…)


私だとばれないように変装し車を走らせる
このまま反対車線の車にぶつかったら開放されるかな、なんて考える


(でも、それじゃあ零くんを守れなくなる
それにこれはあたしが選んだ道)


そんな事を考えてると目的地へ到着した
暗い気持ちを払拭して楽しもうと意気込む

着替えてコートに出ると黄色い声が響いている


(うるさいな、芸能人でもきてんの?)


歓声のする方を見ると目を見張った


(何で…ここにいるの)


そこには零くんがいる
気にしないようにしようと体慣らしで打つ

パァーンッ

気持ちのいい音がする


(やっぱ、体動かすのはいいな)


そんな事を思いながら打っていると声をかけられた


《すみません、よろしければお相手してもらえませんか?》


声のする方を見ると零くんが立っている


(どうせあたしだって分かんないだろうし…いっか)


そう思って答える


『あたしでよろしければ…
でも、手加減しませんよ?』

『望むところです』


私が先行で始める

パァーッン

パァーッン

お互い譲らない試合

最初は零くんへの声援がうるさかったものの
試合の雰囲気から、いつの間にか響いているのはボールを打つ音だけ
そこへ、コナン君達がコートへ入ってきた
一瞬そちらを見るが零くんは私との試合をやめようとしない
お互い譲らないため、いつまでたっても決着がつかなかった
それを見かね私が先に声をかける


『この続きは午後からにしましょう
あなたの連れも来ているようですし』

《そうですね、久しぶりに楽しくてつい…
でも、よく分かりましたね
彼らが僕の連れだと》

『あなたが一瞬、そちらの方達を見ていたので』

《見られていたんですか…
お相手して頂きありがとうございました》

『あたしも楽しかったです
では』


そう言ってその場を後にした


/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp