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あなたを守るために

第2章 興味から知る正体



私はその日、結婚式前夜祭に来ていた
彼が毛利小五郎に接触すると聞いたのでそれを見守るため

それなのに…


(面倒なとこに来たな〜…)


彼を見守っている場所で殺人事件がおこった


(こんな雨の日にわざわざ変装までして来たのに…
なんで…)


後悔してももう遅い


(こんな時に食べてられないし、仕方ないか…)


目の前には豪華な料理がたくさん並んでるのに食べれないことにショックを受ける

現場を黙って見ていると、メガネの男の子がうろちょろしているのが視界に入ってきた


(小学生だよな〜
あの子は人が死んでるって言うのに冷静すぎじゃない?
それとも、今どきの子供は皆ああなの?)


そう思いながらも気になって目で追ってしまう

見ているとメガネの坊やは面白いところに気づく
まるで、探偵を見ているようだ


(面白いところに目をつける子
本来の目的じゃないけど、面白いじゃん)


私は目的も忘れてその子を見ていた


少しすると坊やが閃いたような顔をする
まるで事件が解けたと言わんばかりの顔
すると、坊やは腕時計を毛利小五郎に向けた

パシッ


(………)


毛利小五郎はフラフラと眠ったように座りこむ


(あれは、おそらく麻酔針ね…
面白い道具もってるじゃない)


坊やはすぐ死角に隠れる
何をするか見ていると蝶ネクタイを口に当て推理し始めた


(……)


その様子をじっと見て考える


(眠りの小五郎の正体は、あの坊やってとこね
じゃあ、あの子は一体……
まぁ、ただの子供じゃないことは確かか…)


こんな所でいくら考えても分からない


(これは持ち帰って調べるか〜)


自然と口角があがる


(事件なんて巻き込まれたくないけど…
いいもの見た)


私は不敵に笑いながらその場を離れた


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