第4章 西方組織抗争
ヨコハマの一等地にあるビル、その最上階に私達はいた。
「早速で悪いけど
中也君、葉月ちゃん。
君達には西方に飛んで貰いたい」
首領は顔の前で手を組む姿勢で話を続けた。
「最近、西方にある幾つかの組織が連合を組み
何かを企んでいるそうなのだよ。
その調査を頼みたい」
中也は恭しく帽子を胸に中てた敬礼を解かずに尋ねた。
「万が一、我々に仇なす様であれば
如何致しましょう」
首領は薄い笑みを浮かべ答えた。
「その時は、武力行使も厭わないよ」
「畏まりました」
私達は一礼し、執務室を後にした。