第7章 寒い夜
黒
「ほら、入れ…」
あの汚い黒さんの部屋の中に入った。
すると…
黒さんは大きな身体で私を包み込んだ。
魅菜
「……」
それに対して私は照れるとか、
そんな感情は込み上げて来ない。
ただ気持ち悪くて吐きそうで仕方がない……
黒
「…おぃ…風呂入ったんじゃねぇーのかよ。
身体…冷たいぞ。」
魅菜
「………」
黒
「お前の…柔らかい身体と変に温い身体が好きだったのに…」
魅菜
「……」
黒
「……悪りぃ…もうこんな仕打ちされたら…
妖怪なんて嫌いだよな……」
黒さんは私を自分の身体から離した。
黒
「…ごめんな…ブス……」
黒さんは何のリアクションもしない私の身体に、
ゆっくりと着物を着せていく。