第2章 1
「いやぁぁぁぁぁあ!」
「ちょっと我慢しててねー?」
メイカが抵抗するも虚しく、簡単に口を手で封じられた。
必死に息をしようとするが、男の力はだんだん強くなる。
「くそォ、ルフィ達の奴、何だってあんな奴らに逆らうんだ!!」
村人達は焦りながら家の中でルフィ達の遣り取りを見る。
「足をどけろ!! バカ山賊っ!!」
「んんん!」
ルフィの叫ぶ声と、メイカのくぐもった声が飛び交う。
「その子達を放してくれ!! 頼む!!」
「!」
村長とマキノがヒグマらの前に歩み出た。村長はその場で土下座をすると謝りだす。
「ルフィとメイカが何かをやったかは知らんし、あんた達と争う気もない。失礼でなければ金を払う!! その子達を助けてくれ!!」
「! 村長」
ヒグマはルフィを踏みながら村長を見下す。
「さすがは年寄りだな。世の中の渡り方を知ってる。だが駄目だ!! もうこいつらは助からねェ。なんせこのおれを怒らせたんだからな…!! こんな文字通り軟弱なゴム小僧に、たてつかれたとあっちゃあ不愉快極まりねェぜ、おれは…! んーまあ、こっちのお嬢ちゃんは俺の女になるなら許してやらあ」
「絶対にイヤ!」
「おーおー、俺少しばかり傷ついたぜ?」
そういうと、メイカの口を塞いでいた手が強くなる。
「んん...!...」
ガクッ
「!!」
「メイカ!」
ついにメイカは耐えきれずに気を失った?
腹いせにルフィを踏み潰すヒグマ。
「悪いのはお前らだ!! この山ざる!!!」
「よし売り飛ばすのはやめだ。やっぱり殺しちまおう、ここで」
「!」
ヒグマは腰にある刀をゆっくり抜いた。
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