第7章 冥土カフェへようこそ【トド松】
「あっ……ンッ、や、やめてぇ……!」
「ああん? いつもみたいに『桜、嬉しいですぅ』って、しっぽ振ってみろよ! 今まで散々、店に通って金払ってきたんだ。ちょっとは還元しろよ、なあ? 大人しく股広げりゃいいんだ!」
鬼の手が彼女の足を撫でる。短いスカートから伸びた細い足。ガーターベルトとストッキングが見えた。
「んぅ! だ、だめ! やめてください! 助けてっ!」
ゴツい手は太腿を這い上がり、彼女の秘所へと伸びる。
「おっ、可愛いの履いてるじゃねぇか、どうせ脱いじまうけどな……」
ショーツを掴み、ぐいっと下げる。
「きゃああ! いや! そこはだめ! 誰かぁっ!」
「いい加減、大人しくしろよ。誰も来ねぇよ。ほら、メイドらしく、ご奉仕でもしたらどうだ?」
ボクはテーブルの下で震えながら、呆然と目の前の光景を見ていた。まるで映画やテレビの中の出来事みたいだ。現実感がない。
助ける? でも、そんなことしたら鬼に見つかってもう二度とこのカフェには来られなくなるだろう。
大体、ボクは暴力は苦手だ。あざとく可愛く生きてきたボクが女の子を守れるはずがない。うん、トッティ、無理しても痛い目を見るだけだ。このまま、隠れてやり過ごすしか……
「きゃあああっ! いやぁああ! やめて!」
彼女の叫び声が店内に響き渡る。