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おそ松さん〜地獄の沙汰もマツ次第〜(R18)

第7章 冥土カフェへようこそ【トド松】


「えっ……新しい白装束?」

「この場所はよく死者が逃げ込んでくるから、その人たちのために用意してあるんですよ〜。本当はだめなんだけど、苦しんでる人たちを目の前にして放ってはおけないですからっ」

ボクはもう一度店内を見回した。きれいな店ではあるが、繁盛している雰囲気はない。

「ねぇ、桜ちゃん。もしかして、このカフェって従業員は桜ちゃんだけなの?」

桜ちゃんは屈託のない笑顔で答える。
「そうですぅ。前はもっとメイドさんがいたんですけど、不況で流行らないのでクビになっちゃいました。今は桜だけがお店をやっていて、たまにオーナーさんが様子を見に来ます〜」

「そうなんだ……。頑張ってるんだね……すごいよ……」

生前ニートだったことが恥ずかしくなってくる。地獄でもこんな女の子が一人で頑張ってるのに。

「すごくなんてないですよ〜。桜は、お客様に幸せになってもらいたいから続けてるだけですっ」

晴々とした笑顔が眩しい。


ボクは立ち上がった。

「桜ちゃん、ありがと。ボクやっぱり戻るよ。頑張る」

「え? いいんですかぁ? もっとゆっくりしていけばいいのにぃ」

ボクは首を振った。
「大丈夫。あのね、ボク、トド松って言うんだ。トッティって呼ばれてる。またこっそり会いに来てもいいかな?」

桜ちゃんの顔がパッと明るくなる。
「もちろんですぅ! いつでも来てくださーぃ!」


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