第6章 サイファーポールNo.9
「は・・・・あっ・・・!」
脇腹が焼けるように熱い。アヤはがくりと膝をついた。
傷は思った程深くなさそうだったが、治療としばらくの安静が必要そうだ。
「シャンクスに・・・怒られちゃう・・・。」
アヤは苦笑いをすると、その場に倒れこんだ。
意識が朦朧とする中、見知らぬ少女がすぐさま駆け寄って来た。
「大丈夫ですかっ?!きこえますか!!」
少女は半泣きの状態で何度も声をかける。
「わたし達なんです!竜人族のところから逃げだして追われていたんです!
巻き込んで本当にごめんなさいっ・・・!」
泣きながら謝る少女の周りに一人、また一人と駆け寄って来る。
「ごめんなざいいいいい!!ありがどうごじゃいます・・っ!!」
小さな少年がべそをかいている。
アヤはうっすら笑みを浮かべると、首だけ振って応えた。
(良かった・・・助られたんだ・・・。この船ごと。)
「革命軍にたすけてもらう所だったんです!きっともう来るはずだから・・・!!」
だから、もう少し頑張ってください!少女がそう言い終わる前に、アヤの意識は遠のいた。
程なくして、船に一人の青年が降り立った。
傷ついたアヤに屈みこんで驚いた表情をすると、青年はすぐさまアヤを横抱きにして立ち上がった。