• テキストサイズ

白蛇さんに捕まりました!!

第1章 寄り道しようとしただけなんです。



「ここ……どこ?」

開口一番に出た言葉がこれだ。
だって、どこを見渡そうとも見えるのは草原と、少し先を見ると木が生い茂っているように見える。
全く見覚えも、自分でここまで足を運んできた記憶もない。

「おーい!ㅤ誰か居ませんかー!」

出来るだけ大きな声を出してみた……が、これだけ広いと居たとしても聴こえるのだろうかと心配になる。
数度、誰かに呼びかけて見たけれど、案の定誰からも返事はなかった。
(居たら居たで怖いな。)
少し安心した所で、再び静かな風が程よく吹いている空間になる。
何だか寂しくなってきた。
うーん。どうしたものか……。
こんな状況で我ながら冷静だなと思いながら、
ここへ来る前の記憶をたどってみることにした。



実はと言うと今日は18歳になる誕生日。
18禁解禁だ!わーいっ!何て下卑た思いがあった事は内緒。
るんるんと学校に行って、親友の千代にプレゼントの手作りケーキをお昼休みに一緒に食べた。
今日は午後の授業は1科目だけで、
終わったあとは千代と少し寄り道して、途中まで一緒に帰ったのだ。

信号待ちでふと目に入った通りがあって、そこは小さい頃住んでいた近くにあった神社へ続く道がある。
そこで毎日居る、名前は知らなかったけどお兄さんと遊んだ。
時には小学生ながらの遊びをやったり、お話をしたり……
あれからもう10年程経つと思うと、何だか懐かしさがこみ上げてきて、何となく、本当に何となくで足を神社へと進めた。


/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp