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【短編集】慟哭のファンタジア【HQ】【裏】

第32章 主よ甘き日々を終わりまで3(烏養繋心)


なんだか、いつもよりたくさん身体を触られててもどかしい。
髪も優しく触れられ、頬を撫でられ、ちゃんと愛されてるみたいで少しだけ怖い。
素っ気なくしてくれたら、私も割り切れるのに……。
いつもより長く胸を触られている。
「んぅ……っ」
漏れ出た自分じゃないみたいな声が凄く恥ずかしい。
何回も見られているはずなのに慣れない。
お腹の奥が疼いて、擦り合わせてる太腿が勝手に濡れていく。
そういうものだとわかってても、好きな人に触られていると思ってても、まるで慣れない。
でも、お腹のナカが熱くなりすぎると段々そんな余裕もなくなってくる。
奥まで触って欲しくなる。
「…」
掠れた声で名前を呼ばれるだけで身体が熱い。
耳に舌を入れられ、くすぐるように舐められる。
「あっ…!ん、ふっ…」
口に手を当ててなんとか声を殺す。
じわじわと真ん中から垂れる熱が増えて、執拗なその責め苦に身体がきゅっと跳ねた。
こんなことで達したのが恥ずかしすぎて近くにあった枕で顔を隠す。
「隠すなって」
嗤われながら退けられて、
「だ、だって…だって…」
と涙声で反論になっていない反論をした。
はぁ、とため息を吐かれ、サイドボードに隠してある避妊具を開ける音が聞こえた。
指で何度か馴らされ、私の弱いところを探られて指の腹でそこをぐっと押される。
「ひぁぁあっ!!」
さっきの余韻で敏感になった私は、そんな刺激で簡単に果てる。
じわっと溢れた熱がシーツに染みを作る。
ひくひくと身体の痙攣が治まらないのに、そこにソレは最奥まで挿入りきった。
「はぁ、あっ………!!!!」
とてつもない圧迫感と求めていたモノに対しての期待が大きくて、声を詰まらせながら一際大きく昇りつめてしまった。
「ま、まって、おねが…」
私の声も虚しく、繋心さんは腰を掴んで奥を抉っていく。
「ひぁっ!やぁぁあ……!!」
胎内が欲しがるように勝手に規則的に締まる。
爪先までぴんと力が入ってすぐにまた果てたことに気づいた。
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