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ダーリン・イン・ザ・フランキス

第1章 「独りとヒトリ」


「なぁなぁ、パートナー殺しって知ってるか?」



皆で集まっていた中、ゾロメが突然その話を持ちかけた。


「パートナー殺し?」


「それがさーその女には角と牙が生えてて、
一緒に乗ったパラサイトは血を吸われて3回目で必ず命を落とすんだってよ!」


「うわぁ…乗りたくねぇ」



フトシはパンを齧りながらそう返した。


「そんなの、ただの噂でしょ?」


「本当だって!実際警備の人が話してるところ聞いた奴がいるんだって!!」



ミクとゾロメが話している中、
イチゴはスマホで誰かに連絡をしていた。



「イチゴ、ヒロは捕まったか?」


「捕まんない。」


「…早くヒロ見つかればいいんだけどね。」



ゴローとイチゴと3人でヒロについて話していると、
ゾロメがこっちを向いて彼の事を聞いてきた。



「なぁなぁ、結局アイツってここに残るの?」


「でも、今日の説明会にも出席してなかったし…
これって拒否するって事?」


「あのヒロ君が…なんか寂しいね。」


「でもまぁ、そうでなきゃ巻き添いをくらったナオミの立場がないよね…」



ココロとイクノはヒロに関してお互い違う感情で話していた。







私達にとって、ヒロは【神童】というポジションだった。


しかし、ここ最近はパラサイトとしての任務についてやフランクスの実践試験の事もあって彼は孤立をしていた。



「潔いじゃないですか、ヒロも皆に顔を合わせづらいのでしょうし
気持ちを組んであげましょうよ。」


「わざとらしー…」



ミツルは晴れ晴れとしたようにそう言い、
私はゴローとイチゴと会話を続けていた。



「いいのか?イチゴ」


「…あのバカ。」


「…(ヒロ、何も無ければいいんだけど)」




皆、険悪の空気の中私はヒロが心配で仕方なかった。


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