第3章 「戦う人形」
雛鳥は夢を見る、大空の夢を__________
「名前?」
「僕、自分で自分の名前を付けてるんだ!僕はヒロ!」
「どうして私がイチゴなの?」
「CODE015、イチゴだから!」
「…それが、私の名前」
イチゴに名前を教えたら、
「ねぇ、じゃあ僕は?」「私も考えて!」
とヒロの周りに他のコドモ達が集まった。
暗くて狭い巣の中で、硬く身を寄せ合いながら
帰る事のない親鳥は待ちわびる______________
「…ねぇ、僕にも名前付けて」
「もちろん!君の名前は__________」
ヒロの身体検査が終わり、
ストレリチアのコネクトについてナナさんとハチさんが話していた。
「あの子と乗って、ここまでダメージが少ない例は初めてね…」
「デルフィニウムとのコネクト置は失敗したな。ストレリチアとのコネクトでは、意識が無かったとはいえ敵を倒している。」
「考えられるとしたら…ゼロはどう思う?」
「……考えられる事は1つ、ヒロは特殊検体なんだと思います。」
「そうね、その考え方が1番かもしれない。」
ミストルティンに戻ると、
また皆と一緒にヒロに関する話を始めた。
「結局、ヒロがパラサイトになれるかもって話どうなったのかな?」
「開始少ししかコネクト出来なかったんだし、難しいだろうね」
「あんなん駄目に決まってんだろー」
「その相手に引き分けた方も、どうかと思いますけど…」
「あぁっ?あれはなー、ミクが急に欠番付けやがって」
「はぁー?あんたあの時何言ったか覚えてないの!?」
「んなもんいちいち覚えてねーよ…」
「信じらんない…」
ミクとゾロメ君が口論していると、
ココロが止めに入った。
「喧嘩は駄目だよ、数値に響くよ?」
「でもさ、乗れないパラサイトをこのままパパが認めるとは思えない。」
「…そうだよな、施設ではそれでどんどん皆消えていった。」
「………悲しかったよね、皆居なくなって。」
「ゼロちゃん…」
ただ、乗れないだけで私達以外のコドモ達は
皆姿を消していった_________