今日は何処で、どんな風に…【文豪ストレイドッグス】【R18】
第1章 事務所の倉庫で、嫉妬深く…【太宰治】
要するに、私の腕を彼が掴んでいる状態である。
「治さん…?」
「まぁね、私が言いたかったのはつまりこういう事だよ」
彼は腕を握る力を少し強め、ぐいっと自分側に、私の体を引き寄せた。私は抵抗する暇もなく、あっけなく彼の胸に倒れ込む。
「ひゃ…」
「この前乱歩さんと親しげに話していたじゃあないか…」
私の存在を確かめるように、私の頭を撫でまわし、泣きそうな声でそう語りかける。
乱歩さんと話していたって、あれか、
ちょうど先週、彼に新しい駄菓子を見つけたから買って渡した時のこと、かな…?
まさかこれって、所謂…
「そうだよ。嫉妬、したんだ。」
「…!!」
私がその言葉を口にする前に彼から告げた。
嫉妬するなんて、クールそうに見えて意外と子供っぽい所もあるんだよなぁ、この人。