第11章 招かれた客
あれから既に三時間が経ち、程良く酔いが回ってきた成人組。
其の中の一人が急に机を勢いよく叩く。
「そう云や、愛理樋口と友達なンだってな!」
『うん、そう。可愛いよね、一葉。』
「そう云う問題じゃねェンだよ、何で黙ってた。』
『敵に友達が居るって分かったらいざと云う時躊躇うでしょ?』
今は停戦中だけど、と付け足す愛理は女神のように微笑んでみせた。
「安心しろ、手前が最期に目に入れる奴は俺だ。」
『中也……。』
「其の前に私達が死なせはしないよ。ね、敦君?」
「はい、守ってみせます。」
「当たりめェだ。何の為に探偵社においてると思ってるンだ。」
「私の毎日の癒しの為。」
「太宰さん、其処は空気読みましょうよ!」
「何を云ってるんだい敦君。空気は読むものじゃなくて吸うものだよ。」
『中也、私も………私も中也が目に入れる最後の人になりたいって考えてたの。』
「俺は元より其の心算だ。」
ほらな、姐さん。
矢ッ張り愛理も同じ様に考えてたぜ。
マフィアに引っ張る必要なんかねェンだよ。
俺は真反対な明るいところに居る愛理に惹かれたンだからよ。
END
〈作者より〉
何だか凄くグタグタで終わってしまった…。
とりあえずいちゃついてる二人プラス双黒の絡みが書きたかっただけなので着地が不安定。
しかも紅葉の姐さんの口調難しい!!