第9章 四月莫迦を君と 其の四
-三月三十日。
敦「あれ?そういえば今日太宰さんは?」
『今日は休みだよー。』
敦「通りで朝から見ない筈ですね。」
国「あの迷惑噴射器がおらんお陰で仕事が捗る。」
『本当に。』
敦「いや、お二人は付き合ってるんですよね?そんな事云って良いんですか?」
『云いたくなる程って事よ、察して敦君。』
敦「……成る程。」
国「明日から四月に入る。新生活が始まり依頼も増え忙しくなるだろう。今日出来る限り仕事を終わらせねば!!」
『何時にも増して燃えてるねー。』
敦「此の処太宰さんに邪魔されてばかりだと此の前嘆いていましたよ。」
『そう云う訳ね。』
ナ「四月と云えば明日は四月莫迦の日ですわね。兄様に何をしようかしら……うふふ。」
『いや、四月莫迦って嘘を吐く日で或って悪戯する日じゃないからね?』
ナ「愛理さんは何か考えていらして?」
『其れを今から乱歩さんと考えるところなの。』
敦「嘘とか簡単にバレちゃいそうですもんねー。」
『でしょ!?私だけじゃ絶対に無理だから乱歩さんにも協力して貰おうと思って!』
敦「でもよく承諾してくれましたね。」
『……1ヶ月手作りのお菓子を貢ぐ事。』
敦・ナ「「嗚呼……。」」
『ってことで行ってくるね!』