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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第6章  平穏な日々に嵐はやってくる~トド松



「え?お金なら鞄の中・・・」

「そうじゃないでしょ?ったく、めんどくさいなぁ!」

 そう語尾を強めて言うと、トド松は私の左手を掴み、隣を歩かせる。
 こ、これは・・・・手を繋いでいる。
 私は今、トド松と手を繋いで歩いている。

「・・・ちょっとナス子姉、手濡れてるんだけど、鼻水でもついたんじゃないの」

「ズビッ・・・そうかも・・・ごめん、離していいよ。ちゃんと歩ける・・・」

「別に、もういいよ。今更離しても遅いし」

 私は自分から手を離そうとするが、トド松の手にぐっと力が入り解けない。
 酔っててあまり力が入らないというのもあるけど、トド松結構力強い。

「なんかな~、やっぱり男の子なんだな~」

「なに急に」

「別に~羨ましいなぁって思っただけ」

「なにそれ、ワケわかんないんだけど?」

 てくてくと夜の帰路を歩きながら、不思議なほどに会話は少ない。
 吐く息は白く、後方へ溶けて行く。
 顔に当たる風は冷たくて、がびがびになった皮膚には少し痛いけど、トド松が握ってくれてる手がとても暖かいので、あまり気にならない。

 家まであと徒歩5分ぐらいという所で、急にトド松が立ち止まる。

「?」
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