第4章 +年上幼馴染みの嫉妬【碓氷真澄】
「真澄くん!今日、私のうち寄ってく?」
真澄くんを誘ったものの、私は何か忘れている気もする。
「行く。いづみから誘われるとか断るわけない…」
「あ、夕飯の材料も買わなきゃ!スーパー寄ってもいい?」
「あんたとなら、何処でもいい……」
言い方は素っ気ないようにも思えるが、真澄くんの表情を見れば少し喜んでる様子だった。
スーパーに寄った後、自宅までの道を歩いていると家の前には見覚えのある人がいた。
「あっ……!!会いたかったよー、My sister♪ 鍵なくて入れないんだけど…」
__ちょっと待って、なんでいるの!?留学中のはずじゃ……
というかどうしてそんなに男みたいな髪型になってるんだ。お姉ちゃん。
「えっと……誰?」
「おね…」
私の言葉を遮るように
「あー、いづみの兄です!!」
何言ってんだお姉ちゃん、海外留学から帰ってきたと思えば性転換でもしてきたのか……?
「ほら、彼氏さんが…いづみの事どれくらい愛してくれてるのか気になるでしょう?…だから、ね」
お姉ちゃんはわたしの耳元でそう囁けば唇を私の唇と重ねる。
ちょい待っ!? 私、まだ真澄くんとまだ1回しかキスしたことないよ!?
1回してあるからファーストキスは免れたけど……