第17章 触手の時間。
土曜日朝。
シロからメールが届く。
【念のために私とのメールのやり取りは全て削除するように。
今日、10時に駅裏のトンネル前まで。】
私はメールを削除し、リビングへ降りる。
『おはよ。お兄ちゃん。』
カルマ『おはよう。まぁ。あれ?どっか出かけるの?』
『うん。前の学校の先生とみんなでちょっとご飯食べてくるから遅くなるかもしれないんだ。ご飯は、昨日のシチューと、冷蔵庫にサラダとハンバーグあるから食べてね!』
カルマ『分かった!気をつけて行ってきてね!』
『…ありがと!行ってきます!』
私が駅裏のトンネルへ着くと、シロが満足そうに笑って言った。
シロ『来なかったらどうしようかと思ったよ。お兄さんは上手く説得したかい?』
『前の学校の子と会うって言ってあるから大丈夫。さ、連れてって。』
昨日と同じ施設へ連れて行かれる。
シロ『いいかい。今から君にはコロ先生と同じ触手を移植する。
これは君の意思で体内に出し入れ可能な上、狂人的な力が手に入る。ヤツを殺すためにはヤツと同じ舞台に上がらなくては始まらない。
だが、メンテナンスを怠れば発狂ものの激痛に苦しむことになる。
君の両親を殺された憎しみ。怒りが触手をさらに強くさせる。』
『分かった…。はじめてちょうだい。』
シロ『いい子だ…。』
ブスッ…。首筋に激痛が走る。
ドクンッ………。痛ッ……!
うぅ……痛い……頭が割れそうになる。
けど、負けない…!あいつを殺す日まで。