第12章 喧嘩の時間。
一週間後に冬休みが迫る帰り道。
いつものようにお兄ちゃんと帰っていると…。
『おい!E組のクセにイキがってんじゃねーよ!オラ!』
ドカッ。
何?今の音…。
見ると同じ制服を着た男たちが寄ってたかって1人の生徒を殴っている。
『やめて!』
男『はぁ?こいつがE組のクセに俺らの前歩くとか調子乗ったことしてっから俺らが、ちゃぁんとわきまえ方を教えてやってるだけだぜ?』
カルマ『へぇ〜!じゃぁ、俺が調子乗ってるあんたらを教えてあげるよぉ!』
バコッ…ボコッ…ボコッ!
『お兄ちゃんダメ!やめて!』
カルマ『いいじゃん!久々に思っ切りやれるよ!』
男達が去って行き、殴られていた先輩に駆け寄る。
『大丈夫ですか…?これ、使って下さい。』
私はハンカチを手渡す。
落ちていた生徒手帳を見たお兄ちゃん。
カルマ『3-E。あぁ、例のE組かぁ。
こんな事でいちいち目つけられちゃうとか先輩も大変だね。
気をつけて帰ってね!』
私もお兄ちゃんの後を追う。
バタン。私は無言で家に入りそのまま自室に向かう。
カルマ『何怒ってんの?』
『……………。』
カルマ『…。ちゃんと言ってよ。』
『喧嘩しないでって言ったじゃん!』
カルマ『そんなこと?』
『そんなことって…。もういいよ!お兄ちゃんのバカ!』
怒って部屋の鍵を閉めたまぁを見て、俺も自室へ戻った。