第10章 甘病の時間。
ピピッ…ピピッ…。
カルマ『38.2分。思いっきり熱あるじゃん。』
『うぅ〜。さむい…。』
カルマ『夏風邪だね。今日は母さんも父さんもいないから、とりあえず何か作ってくるから。その後薬熱飲んでね。』
お兄ちゃんが部屋を出て行った。
昨日の夕方から何となく寒気がしていた。朝、起きると体中が痛くて、寒い…。
カルマ『卵粥。食べれる?』
『お兄ちゃん…ありがとぅ。お醤油入れて…。』
カルマ『はいはぃ。可愛い妹の言うことだからね。』
ベッドから起き上がり、ローテーブルの前に座る。
レンゲで卵粥を掬い、フーフーフーフー…。
パクッ…美味しい。
フーフーフーフー。はぁ…はぁ…。
カルマ『これだから猫舌は…。体力つけるためにお粥食べるのに、これじゃあ意味ないじゃん。
貸して!食べさせてあげる。』
そう言うと、私の後ろの壁に腰掛け、私を自分の股の間に座らせ、冷ましたお粥を口に運んでくれる。
優しいな…。お兄ちゃんは…。
30分かけて私はお粥を完食した。
カルマ『さ、薬飲んで。』
『…………。』
カルマ『まぁ?』
私の脇に再び体温計を挟む。
ピピッ…ピピッ…。