第4章 テストの時間
期末テストが終わり、今日は終業式。
テストの順位は、私が総合7位。お兄ちゃんが6位だ。
浅野君は、一年生の頃から常に1位をキープしている。
すごいなぁ…。尊敬する。おまけに運動神経抜群でイケメン。
お兄ちゃんもそうなんだけど、すぐに早退したりサボったりすりのがもったいないよなぁ。
浅野『まぁ、夏休みなんだが…クラスの数人にも声をかけてあるが、海に面した僕ん家の別荘で数日過ごす予定があるんだが、一緒に行かないか?』
『えっ…?私も行っていいの?』
浅野『あぁ、もちろんだ。そのために誘っている。』
カルマ『へぇ〜!いいじゃん!俺も行くよ!』
『お兄ちゃんも一緒なら、お父さんもお母さんも許してくれるね!
浅野君、ぜひよろしくお願いします!』
浅野『……わかった。なら、明後日の朝7時に家の前まで迎えに行く。』
『うん!楽しみにしてる!』
カルマ『まぁ、水着持ってるの?』
『あるよ!ほんとは去年、ママとパパと行く予定だったから…。』
カルマ『……。ごめん。思い出させちゃったよね。』
『…。へーきだよ!お兄ちゃんも、お父さんもお母さんも、ほんとの家族みたいに私を大切にしてくれてる。
ほんとに感謝しかないよ。』
そう切なそうに笑うまぁに、俺の心は引き裂かれそうになった。