第7章 再会
目を細め不適な笑みを浮かべ、眠っている京緋に話しかける。
菫
「……久しぶり、京緋。」
手を伸ばし、京緋の髪の毛を撫でる。
菫
「あんたが此処にいるだなんてね。あいつもすぐ教えてくれれば良いのに……。」
菫
「あの花もどうせあの男が持ってきてるんでしょ?」
菫はクスっと笑い
菫
「珊瑚は可愛いから、想いを叶えてあげたいけど…………」
髪の毛を撫でるのを止めて、京緋を睨みつける。
菫
「……私達はあんたを目覚めさせる訳にはいかない……!!」
京緋の腕を力強く握り、黒い靄が京緋の体全体を覆い隠す。部屋の中はミシミシと音をたて、窓がガタガタ揺れだす。
靄はしだいに消え、また心電図の音だけが響く。
菫
「…………永遠に眠ってろ。」
菫は京緋を見下ろし冷たい視線で見つめた。
ほどなくして珊瑚が部屋に戻ると、
珊瑚
「……あれ?菫さん……?」
部屋には誰も居なく、心電図の音だけが響いていた____