• テキストサイズ

【YOI・男主×ユーリ】扉の向こうとこちらのエロス

第2章 Tokyo's Night


きつい抱擁の後でユーリと唇を重ねた礼之は、家族への連絡をどうしようかと思案した挙げ句、今季礼之の競技プロを担当し、ユーリとも顔馴染みである振付師の藤枝純に助力を頼もうと、彼に叱責覚悟で連絡を取った。
案の定、ユーリ共々純から暫し説教された後「これっきりやからな」と不承不承だが口裏を合わせてくれる事になり、礼之は安堵するとソファに身を投げ出した。
「悪い。無理矢理引き留めちまって」
「…いいよ。本当に帰ろうと思えば帰れたんだから。ここに残ったのは、僕の意思だ」
眉根を下げて謝罪してくるユーリに礼之は笑いかけると、彼の身体を優しく抱き寄せる。
「それで、『ユリ』はどうしたい?」
生まれ故郷のフィンランド調に愛する人の名を呼びながら、礼之はユーリに問いかける。
「僕は、ユリを抱きたい。今までのようなただのキスやハグじゃなくて、ユリの身体の隅々まで僕の指や舌やその他で確かめた後、ユリと1つに…って、どうしたの?」
「お前が露骨過ぎるんだよ、このエロ侍!」
「これでも、かなりぼかしたつもりだけど」
顔を真っ赤にさせるユーリに礼之は小首を傾げると、彼の背に回していた手を軽く滑らせた。
背筋から腰へのラインをゆっくりと撫で下ろしながら、礼之はユーリの首筋から耳朶を舌で舐め上げていく。
「ふぁっ!?」
複数の箇所からの刺激に、思わずユーリは無防備な声を上げた。
それに鼓膜と妙な嗜虐心のようなものを擽られた礼之は、ジーンズ越しだがユーリの小ぶりな尻を両手で撫で回しつつ、先程よりも音を立てて耳穴に舌を差し入れる。
「ま、待て、礼之、待てって…ぁっ」
「やだよ…待てない」
明らかに普段とは違う欲求に素直になっている吐息交じりの礼之の声を聞いて、ユーリは必死に首を動かして彼の舌から逃げると、いつの間にか自分のシャツのボタンを外していた指を押さえた。
「俺、まだシャワー浴びてねぇんだよ!今日あちこち回って汗かいてんのに、このまま…なんて、嫌だ!」
「どうせ、これから汗かくのに?」
「ニッポンジンは、綺麗好きじゃなかったのかよ!?」
半ば叫びにも近い詰問に、礼之も確かに最低限のアメニティは揃えた方がいいなと思い直すと、ユーリから離れる。
/ 35ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp