第3章 おかえりのハーモニー
金曜日
AM11:00
花凛「遅刻だぁ〜!!!」
学校の廊下を走る2人
大貴「なんで早く起こしてくれなかったんだよー!」
花凛「私何回も起こしたよ!!」
花凛(まあ、起こし始めたときには9時だったけど…)
2人は自分たちの教室がある3階までダッシュした
大貴「ごめん、花凛!俺ちょっとトイレ!」
花凛「え〜家で行かなかったの?先教室行っとくよ!」
花凛は3階に辿り着くと背の高い人がいることに気づいた
薮くんだった
薮「あっ…花凛ちゃん…!昨日は本当にごめん…」
花凛「…!!」
花凛(薮くんは何も悪くないのに…)
花凛は笑顔を取り繕って言った
花凛「全然大丈夫だよっ!!私も本当にごめんね!突然泣き出したりして!じゃっまたね!」
花凛はそう言うと走り去ってしまった
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トイレを済ませやっと3階に辿り着いた大ちゃんも薮と出くわした
大貴「あっ…薮」
薮「ごめんね、僕なんか彼女に迷惑かけたみたいで」
大貴「……大丈夫!花凛、なんか最近情緒不安定ぽかったから涙腺弱かっただけだよ!何より、久しぶりに花凛の泣いてる顔見れたから俺的にはラッキーだし!?」
薮「…有岡」
大貴「じゃ、俺遅刻なうだから行くぞ!また花凛泣かせるようなときは俺にも花凛の泣き顔見せろよ!じゃあなっ!」
薮はダッシュする大ちゃんの後ろ姿をしばらく眺めていた
薮「花凛にも素敵な彼氏ができたんだね…幸せそうでよかった…」