• テキストサイズ

The night dream of fairy【気象系BL

第10章 夢想の智


(智side)

俺が・・・いや、おいらが目を覚ますと

そこは真っ暗な部屋の中だった。


ここはどこなんだろう?

おいらは何でこんな所にいるんだろう?

そもそも・・・・おいらは誰?


だんだん寂しくなってきて

おいらは膝を抱えて泣き出した。


「もう泣かないで」


どこかで声がした。

おいらは顔上げて辺りを見回したけど・・・

そこには誰もいなかった。


「やっと・・・君のことを見つけた!


智「おいらを呼ぶのは誰?」


真っ暗い中で手探りをしてあたりを探してみた。

「いつだって そばにいるよ

さっ 抱きしめてあげるから ここまでおいで・・・・」


おいらは声のする方に進んでみた。


そこには扉があった。


「ほら こっちの世界へおいで・・・ 」


扉を開けると・・・・

そこは、さっきの暗闇と真逆の 真っ白な世界があった。


目の前には、どこまで続いているか解らない

先が見えない道があった。 


いったいどこまでも続くんだろう…。

おいらは歩き出した。

どのくらい進んだんだろう・・・

歩いても、歩いても・・・

道は続いて行く。



「まだ 夢を見てるの? 早くここまでおいでよ」


おいらは声の方へ走り出した。

不思議とその声は おいらの心に優しく響いていた。



智「お願いだから、姿を見せてよ!!!!


もう一人は嫌だよ!!!


さみしいくて死んじゃいそうだよ・・・・・」


おいらが悲痛の叫び声をあげると

「目を閉じてごらん・・・さぁ心の目で見てごらん・・・

  いつだって 君のそばにいるから・・・」

おいらはその場に立ち尽くし瞳をとじた。

シーンとした静寂で耳が痛くなった。

智「ねぇ?どこにいるの?何も見えないし、何も聞こえないよ・・・」


シクシク  シクシク・・・・


今度はどこからか、子供の鳴き声が聞こえてきた。


えっ?


びっくりして目を開けると目の前に真っ青な扉があった。

鳴き声はその中から聞こえてきた。


/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp