• テキストサイズ

【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第9章 思わぬ誘いと憧れのヒト






そんなダラダラとした関係を続けていたある日。

思わぬ方向、思わぬヒトから大攻撃を受けた。



最近、少し日課になってしまった馬小屋で、調査兵団の馬の様子を見ていた私に忍び寄る足音。

私は、気付かないまま馬小屋の中へと入り、後ろに無造作に置かれている餌の整理をする。



コツン。

石が落ちるような、小さな音が近くで聞こえたような気がしたけど、特別気に止める事もなく、黙々と世話をしていた私の耳に、今度は、確かに声が聞こえた。



「おい。」

「ッ?!!!」



少しだけ威圧的な低音。

胸がドキドキするような、ソワソワするような、声の持ち主。



私はそれを知っていて。

なんかの間違いなんじゃないかと思って、一度、ギュッと目を閉じた。



深呼吸して、瞼を開いて、恐る恐る、振り返る。



そこには、小石を片手に持っている、憧れのヒトがいて。



……な、な、何でこんなとこに、リヴァイ兵長が?!

ハ……ハンジさん、は、ここにはいないけ…ど……?



横長の馬小屋の中、挙動不振にキョロキョロと周りを見渡しても、人がいる形跡はなくて。

先ほど掛けられた声が、私に対するものだった事を頭が認識したのは、それからだった。



慌てて馬小屋から出て、リヴァイ兵長の近くに、

……行こう、とはするけど。



多分、兵団服には動物独特の匂いが染み付いてるだろうから、策のところで踏み止まって、俯いてしまった。



心臓はおかしな音を立ててるし、多分、顔は赤いだろうし、服は……臭いだろうし。

……あぁ、何やってるんだ。



なんて、頭を抱えていたら、衝撃の言葉を頂いてしまった。



「明日の夜は開けておけ。先日話した店に連れて行く。」

「はいッ……へ?」



返事が先に出たのは、条件反射であって、事の事態を全くと言っていい程に、頭はおいついていない。



/ 250ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp