第1章 中学
「くっついた!?よかったね~」
さつきに事情を説明すると全部わかってたような反応
問い詰めると吐いた
だいぶ前からふたりが両思いだってこと知ってたこととか
涼太に告白するように急かしたのはさつきだってこととか
なんだそれ
こっちはいろいろ悩んでたのに
両思いだってこと、教えてくれたっていいじゃないか
文句を言うと、でも本人から言ってもらったほうが幸せだったでしょ、なんて
・・・そうだけど・・・
ていうか涼太、モデルだよね
そんな人と付き合うことになったなんて、信じられない
「なんか、実感わかないけどね」
「そんなこと言ったって、りんはきーちゃんの彼女なんだから」
さつきが笑った
彼女、か・・・
その言葉ににやける
頭の中でその言葉を繰り返しているとふと思い出した
・・・彼女
そういえば、ちょっと前に涼太と灰崎くんがバスケで戦った時にきた女の子
あの子、彼女って言ってなかったっけ?
あれあれあれ??
言ってたよね、言ってた
今まで、いろいろ考えすぎて、忘れてた
二股?まさか?
でも、昨日好きって言ってくれたよね?夢じゃないよね?
あ、わかれたのかな?でも、そんな話も聞かないし・・・
「りん?」
変な顔してたのだろう。さつきが声をかけてきた
「ん?なに?」
何もないように笑顔を作る
「・・・なんか心配事あるんだったら相談しなよ?」
私でもきーちゃんにでも、どっちでもいいからさ
「さつき、大好き」
優しさが嬉しくて冗談ぽく抱きついてみる
スタイルいいな、なんて抱きついて思った、胸とか胸とか・・・