第1章 中学
「あれ?」
「りんっち!」
校門のところに行くとみんな集まっていた
一緒に更衣室から出てきたさつきも驚いたような顔をしていた
「赤司君に、桃井さんと一緒に帰れと言われたんですけど、どうしてなんでしょうか」
困ったような表情のテツヤ
「赤ちんのことだから何か意味があるんじゃない?」
テツヤの隣の敦がそう言う
「意味つったら一つじゃないんスかね。ね、青峰っちもそう思うでしょ?」
あたしのとなりの涼太はやけにハイテンションだ
考えてることはわかるけど
「そんなのどうでもいいからさぁ・・・、さつきノートコピーさせろ」
「青峰!桃井のノートに頼るなど、ありえないのだよ!」
「じゃー、りんでもいいや」
「そういう問題じゃないのだよ!!」
大輝と真太郎が言い合いしてるその隣で、赤司君は黙って読書してる
相変わらずの光景だなあ
ちょっと前コンビニに寄った時もこんな感じで騒がしかった
「・・・もしかして、みんな一緒に帰るの?」
さつきのその言葉に赤司君を除く4人が頷く
涼太・・・、さっきと話違うじゃん
ちょっと睨みつけると、じゃーりんっちも一緒に帰ろうと言ってきた
さつきを見てみるともう諦めたようななんともいえない表情をしているので、まあ、いいかなと思って頷く
ごめんね、さつき・・・
赤司君はテツヤに寄り道させないようにとだけさつきに言って一人で帰ってしまった
そのまま流れで、テツヤと大輝のためにさつきのノートをコピーするために、コンビニへ行くことになった
「りん~、なんでこんなことに・・・」
「・・・あはは、なんでだろうね・・・」
自分も邪魔者のひとりであることに変わりないから笑って誤魔化す
本当にごめんなさい
「赤司君にダメって言われたのに、結局寄り道することになっちゃうし」
「黙っとけばバレないって!」
「えー、だってあの赤司君だよ!?」
「う・・・」
頭の中で赤司君が笑う
あ、なんかバレそうな気もしてきた