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私の妖精アカデミア【更新停止中】

第9章 初めての実践


場所は変わり、ここは更衣室。

『戦闘服…』

デザインに関してはギルドで着ていたものを書いておいた。今更違う服なんて違和感を感じて集中出来ないだろうし。

周りの子はもう自分の戦闘服が入ったアタッシュケースを開けており、歓喜の声を上げる者もいれば少し恥ずかしそうな顔をした子もいる。

『お茶子の戦闘服…体のライン、はっきり出ちゃうね』
「う、うん…要望ちゃんと書いとけばよかったな…」

しょぼんと頭(こうべ)垂れたお茶子を慰め、ふと自分の隣を見ると、もっと凄い子がいた。

『も、百…?それ、自分で要望したの?』
「はい!【創造】は体から出す“個性”ですので、これが私にとって最適な戦闘服ですわ。」
『おおう…』

がっつり胸元見えてるし…ヒーローとしての活躍より、別の視線が集まりそうだ。

私も早く自分の戦闘服を見てみよう。

『……!』
「これは…」

ケースから自分の戦闘服を取り出し眺める。

『…(懐かしいな、この服は)』

自分の戦闘スタイルは大概(たいがい)接近戦なので、動きやすいデザインになっている。上は黒の袖無しタートルネック(胸下辺りまでなのでお腹がバッチリ見えている)で、下は黒のショートパンツ。靴はこげ茶色のショートブーツにした。後は小物を入れる為のポーチが左右に二つずつ付いたベルトを腰に巻き、指が出るこげ茶色のグローブを付ける。

この服を着るのは十年ぶりだ。フェアリーテイルに所属する前から着ていたからか、自然と今の自分に馴染んでいる気がする。後は髪を下の方にサイドテールで纏める。

『ふふっ、なんかテンション上がっちゃうなぁ』
「いいなぁ、暁ちゃん。元々スタイルいいし…」
『それを言うならお茶子だってスタイルいいよ?』
「うん…」

お茶子がジーッと私の顔を見る。いや、正確には私の顔より少し下の方を見てる。

『…あ、あはは…』

…何となく察した。

『さ、もう時間だし行こう!』
「う、うん!」

この世界に来て初めての戦闘だ、腕がなる。

『皆の力…今、試す時が来たようだね』

火竜・鉄竜・雷竜・天竜・毒竜・聖竜・影竜…そして水竜。

皆から貰ったものは勿論、マスターメイビスが与えてくれた他の竜の力もある。

いくら戦闘とはいえ訓練なのだが、それでも手を抜かないと思う今の私は…“彼”とよく似ている事だろう。
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