• テキストサイズ

私の妖精アカデミア【更新停止中】

第21章 水竜VS冷徹猫




…愛龍、強くなったなあ。


愛龍の手を引きながら舞台を後にする。先程の戦いを思い出してしみじみと感じた相棒の成長。覚えた魔法が増えていた事にも驚いた。

今も昔も協調性が著しく欠けており、常に周りと一線を引き続けてきた。しかし、彼なりに他人と関わろうとする努力はしていたようだ。

応援席へ戻る道中、興味本位で聞いてみた。


『さっきの造形魔法、グレイのでしょ?いつの間に教えて貰ってたの』
「…いった後」
『…?』
「アクノロギアとの相打ちの後、お前が魔力欠乏症で倒れて、そのまま逝っちまった後だよ」
『!』


愛龍は私の数歩先で立ち止まり、振り返って私を正面から見下ろした。


「オレは何も知らなかった。悪魔共やゼレフ達とFAIRY TAILが戦ってた事も、お前がその戦いに参加していた事も、そん時に死んじまった事も。…いや、知りたくなかった。竜王祭の後から、暁と関わりたくなかったんだ」
『…失望、したから?』
「_違う!!」


恐る恐る問いかければ、真っ向から否定の声。それに思わず安堵する自分がいる。けれど疑念の思いは言葉となり、私の口から転がり出た。

_でも、それならあの時、何故貴方は私の側から消えたの?

思わず口走っていた。ずっと心の中にあった疑問だ。愛龍は焦ったように言葉を紡ぐ。


「オレはお前に失望なんかしてねえ!…お前の周りのヤツらに嫉妬したんだ」
『え…』
「あー…くそ、大会終わった後に言うつもりだったってのに…」


愛龍は顔をほんのり赤くしながら後頭部を掻きむしる。

…嫉妬?どういう事だろう。確かに私の周りにいた仲間達は様々な魅力に満ち溢れている。妬みの1つや2つを抱えてしまうのは仕方の無いことだ。

しかし、ただでさえ他人に無頓着の彼が私の側を離れるくらいだ。余程のコンプレックスになる事があったのだろうか。

/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp