第19章 うなれ体育祭!!

昼休憩が終わり、いよいよ最終種目発表の時がやってきた。

予選で落ちてしまった人にはレクリエーションがあるらしい。見せ場を作るチャンスをくれるのは有難いね。

グラウンド脇ではアメリカから呼んだチアガール達がキレッキレの動きで場を盛り上げている。

そしてその横に見知った顔が数名いる事に気付いた。…何故かチア服を来ている1-A女子達だ。

「峰田さん、上鳴さん!!騙しましたわね!?」

百の言葉を聞き、咄嗟に二人を見れば親指を立てて「ひょー」と喜んでいるではないか。

『…どうやって百達を騙したのかな?』
「大方、相澤からの言伝とか言ったんじゃねーか?あいつ真面目だし」
『あー…』

隣で歩く愛龍の言葉を聞き納得する。
男子と交流があったという事は食堂で言われたのだろう。私も食堂に行ったけど、勝己君が私の分を取ってきてくれたので奥まで行かなかったのだ。

「お姉様!!あれだけ探したのに、何処に行かれていたのですか!?」
「暁ちゃん!一緒にやろうよ!!」
『ごめんパス』

百と透の誘いに秒で断りを入れる。体力温存したいし、目立ちたくない。何よりあの二人を楽しませたくない。

「くっそ!!暁のグラマラスな身体を堪能出来ると思ったのに…」
「諦めるのはまだ早いぞ上鳴…俺の“個性”で拘束すれば、女子達がその場でお着替えを＿Σｺﾞﾌｯ」
「Σｸﾞｱｯ」

峰田君と上鳴君に愛龍が鉄拳制裁を食らわせた。ナイス愛龍。

そんなお巫山戯をしている間に最終種目が発表された。

先程勝った4チーム総勢16名からなるトーナメント形式の、一対一のガチバトルだ。

組み合わせはくじ引きで決める、と言うミッドナイト先生が持つくじ引き箱から、一位のチームが引こうとすると、後方で驚くべき告発をする生徒がいた。


「すいません。俺…辞退します」


尾白君である。