• テキストサイズ

私の妖精アカデミア【更新停止中】

第18章 水竜の娘の過去と始まり


『…これが私の始まり。私は故郷を失う前に親から捨てられていたの。リーヴァはそれを見越して私を育てたのかもね』

ちょっぴりおどけて終わってみせたけど、皆の顔色は明るくならない。何を言っても無駄な様だ。

ならせめて、私の本心を言おう。

『本当の親を、私は恨んでないよ。むしろ感謝してる。リーヴァという誰よりも頼れる竜(ひと)と出会えたし、そこからFAIRYTAILの皆と出会って、この世界で君達に出会えた。…悲しくなかったって言えば嘘になる。けど、悲しみがあってこそ喜びがある。私はそう思うな』

話終わり!と早々に切り上げて教壇を降りる。もちろん愛龍をしっかり抱えて。

相澤先生も頃合だと見たらしく、入れ替わる様に教壇にたった。

その後先生がHRで何を話したのかは覚えてないし、そもそも聞いてもいなかった。ただただ明日の事が心配だった。

教室を出ようとすると、沢山の生徒が廊下を埋め尽くしていた。なんだろう、誰かの出待ちか何かか。

とにかく早く帰りたい。愛龍には悪いけど、今日は仕方ないと思ってほしい。

私は人混みの中を器用に避けながら廊下を駆けた。

「あっ暁ちゃん!」
「お姉様!」

『(お茶子、百…ごめん)』

_また、逃げた。

心の中で自分を毒づきながら、ただ走った。
/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp