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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第12章 【桜色】ヨマイヤマイ


~Side轟~


「ん…んんっ…っ」


薄暗い教室内にハイリの甘美な呻き声が響く。


前にも同じことをした。
ハイリの家の玄関で、衝動のままに唇を貪った。

たった二日前の事なのに
ずいぶん昔みてぇに思える。

あの時と違うのは

今は付き合っているって事と
ハイリは震えていないって事くらいか。

それでも突然の事に驚きを隠せない様子のハイリは
あの日の様に僅かに身じろぎをした。


「しょうと…待って…。」


短い息継ぎの間
俺の胸に手を当てたまま肩で息をする所まで
そっくりだ。
流石にあの時ほどの動揺は見られねぇが…。


光の具合
涙を溜めた瞳
赤く染まった頬


(あとは、服くれぇか…。)


ブレザーのボタンに手を掛けスルと落とすと
仄暗い室内に白いシャツが浮かび上がる。

あの日はワンピースだったが
まぁいい。

鼻で笑いながら見ると
体温を保っていた着物一枚をはぎとられて
ふるっと身を震わせたハイリが
肩を縮めながら戸惑いの声を上げた。


「あの…こ、ここで…?」

「嫌か…?」


首に巻かれたネクタイを緩め解きながら
目を細めて笑う。

なぜだ…?

そんな事を考えながらも
俺は忠実にあの日をなぞる。


「やじゃ…ないけど、先生くらいは
来るかも…。」

「嫌なら、逃げていい…。」


細い肩に顔を埋め、耳元で囁く。
耳たぶを食んで上がっていく熱を確かめる。

あの日より熱い。
耳元でこぼれる吐息も
シャツ越しに伝わる体温も


「なぁ、逃げねぇのか?」


柔らかな髪を指先に絡めながら
いっそ忠実に再現してやろうと
あの日と同じ場所に唇を這わせた。




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