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君と共にここに居る

第4章 夢と現実と異世界


「でさ…」

「なっ…何?」

黙って購買で買ったパンを食べ続けていた華楓に竜紀は話しかけた。

「なんでお前そんな避けてんの?」

「いや、避けてるっていうか…」

なんて言えばいいかわからくて戸惑っている華楓を横目に弁当を食べ続ける陽二。

「えっと…その…」

夢かもしれない昨日の事実を言うか言うまいか2人の顔を見て考える華楓。

「はぁ…わかったよ!言うよ!けどひかないでね?」

大人しく華楓は昨日の一部始終を2人に話した。





「だから私は今日2人にはなるべく会いたくないなって思ったわけ!…これでいい?」

言ってやったみたいな顔で一息ついた華楓を見た竜紀と陽二の2人は顔を見合わせた。そして竜紀は

「なんだ、そのことか!大丈夫だ!俺ら2人も体験したから夢じゃねーよ」

「俺らも異世界に行った」

「え?」

夢だとばかり思い込んでいた華楓にとって2人の反応は予想外であった。もちろん華楓は驚く。

「何それ!?つまり異世界には行けるってこと!?何!?余計わからなくなった!!」

「木更津さん1回落ち着けば?」

華楓があまりに混乱しているので陽二もそれを見て呆れる。

「いやだって考えてみなよ!だってあんな武器とか能力とか使って戦う!?そんなのありえないよ現実では!」

「だから異世界なんだよ」

陽二のツッコミはキレが良い。

「そうだ。異世界に行けることは俺もかなり驚いたけどよ、そんな世界があってもいいじゃんよ」

竜紀も何食わぬ顔で華楓に行った。

「何でそんな冷静なの…怖くないの?異世界とか言ってどうなってるかとか全然わかんないんだよ!」

不安で落ち着きのない華楓に対して軽い気持ちな竜紀と陽二。

「ま、今のところ死にやしないしよ、楽しいから別にいいかなって感じよ」

「え、昨日あんな警戒心あったのに!?」

「てか死ぬようなことになったらそん時に考えればいいし」

「暁まで…」

もうこれ以上言いようがなくなってしまった華楓は黙り込んだ。
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