第1章 新たなスタートは最悪な出逢い?
《夢主side》
【おい、ちょっと待て…。何故そうなってしまうんだよ…】
広くてデスクが沢山ある大きな部屋の中。
僕は自分でも解るぐらい顔を若干引きずったまま、そう心の中で独り言ちた。
【僕、何も悪い事なんてしていないよな…?
なのに、どうしてそうなるんだ?どんな罰ゲームだよ…】
そんな事も考えながら辺りを見回すと、
横には姉である女性、その周りには五人の男性が唖然としていて、
目の前には赤いローブを着た明らかに嫌な顔をしている男性と
ニコニコと笑う僕の叔母である女性の姿が有った。
その事だけが僕の脳裏をぐるぐると駆け巡る。
【誰か、これは夢と言ってくれないか?よりによって、初日からこんな目に遇うとは…。
信じたくもないし、悪夢としか言えないよ。
さっきまで僕を茶化していた此奴が、僕の教育係り兼同じクラスの担任だなんて…】
そう内心で愚痴りつつ『ふう…』と溜息を吐いたあと、僕は少しだけここまでの事を思い返した。
茶化していた本人、おそ松と出逢ったその瞬間を……