第2章 〜彼との出会い〜
ダメだ…私は、このクラスには馴染めない…。
みんないい子たちばかり。コロ先生も、ひとりひとり私たちをみてくれている。
だけど…みんなとは違うバグ…。レベルだけでいえば、私は、誰よりも強い。
でも、こんなバグ持ちの私を、お父様や、お兄様は、認めてくれない…。
『まぁさん。』
『コロ先生…。』
『そろそろホームルームの時間です。教室に戻って下さい。』
『はい…』
『さて…。前にも言ったとおり、先生の目的は、魔王と対等に戦えるパーティーを育てること。それには勇者の存在が不可欠です。』
………。
『ですが、現時点でこのクラスに勇者の素質のある生徒はいない。』
『磯貝は?スゲー勇者向きだと思うんだけど!』
『確かに。磯貝君は、みんなを率いるリーダーシップもあり一番勇者に近いかもしれません…ですが、うしろから見ると一番勇者から遠いのも磯貝君です!』
(そうだった…!)
『じゃあ、まぁちゃんは?魔法は最強だし、レベルだって、相当高いよ!』
『確かにまぁさんも、あのバグさえ起こさなければ、一流の魔法使いです。ただ、やはり、バグの最中に、攻撃されてしまっては、ひとたまりもありません。』
…ッ!一刻も早く、どうにかしなくちゃ。
『やっぱダメかぁ…。』
『じゃあ、どうすればいいの?』
『勇者を仲間に入れればいい。』
『烏丸騎士長いつのまに…』
『E組に勇者を転入させるってこと?そんなのアリなの…!』
『魔王が倒せるなら何でもアリだ。』
『先生としても、E組が強くなるのは大歓迎です。』
『でも一体、どこの誰を…』
『この大陸で強い戦士の噂をすれば必ず名があがる3人がいる。そのうちの誰かを仲間に引き入れるんだ。』