第9章 〜法王は、お父様?〜
ある日の放課後…。
『おい、あの行列何だ…?』
法王と、五英傑、従者を引き連れてE組に向かってくる。
『おやおや皆さん、お揃いでお出迎え頂けるとは光栄です。』
物凄いオーラが全身をまとっている。
法王…浅野君の父親でもあり、今まで幾度となく魔王を倒してきたカラナ教の王…學峯。
(オーラが凄すぎて、乗ってる馬から若干浮いてるぞ…!!)
『お父様…』
『やぁ、まぁ、久しぶりだね!魔法は上達したのかい?』
『…ッ。少しずつですが…成果は出ています。』
『ほぅ…だがまだバグを直しきれていないようだね。こんな事では、我が浅野家の娘として、恥を晒す事になるのは分かっているのかい?』
『…申し訳ありません。』
『でもさぁ〜まぁの魔法は半端なく強いよ?それを認めてあげたらどうなの?おとうさまぁ?』
カルマがすかさず答える。
『フッ…魔法が強いのが何だ?全てにおいて完璧でなければ何の意味もない。ましてや、バグなどを抱えている時点で論外だ。』
『ところで、皆さん、今日私がここに来たのは言うまでもない。ある噂を耳にしましてね。どうでしょう…。私に少しばかり付き合って頂けませんか?』
『ニュヤ…』
パチンッ!
學峯が指を鳴らすと全員、違う場所へテレポートした。
『ルールはこうです。この濃霧の森。鬼は私1人。この中で、君達は1時間逃げ回り、1人でも逃げ切れば、わたしは黙ってここを去りましょう。負ければ、コロ先生、あなたを解雇します。』
『ニュヤ〜!そ、それだけは!』
『なぁに、簡単です、では100数える間に逃げて下さい。99、98、97…』
『行こう!まぁ…』
『うん…』
お父様は、何か企んでいる。素直に引き下がるとは考えられない。何としても勝たないと…。
カルマとペアになり、森へ進む。
『まぁ、一分間MPマックス魔法かけるから、できるだけ遠くに飛んで!』
『分かった!』
森の奥へ進む中、何かの気配を感じとる…。