第3章 波乱
「……ごめん……」
リョーマは続いた沈黙の後に言った。
「え…?ど、どうして……」
羅夢音は予想外のリョーマの言葉に驚いて固まってしまった。
そんな羅夢音に向かって話を進めた。
「俺……羅夢音の気持ち…考えてなかった。羅夢音が心配してくれてたのに……気づけないままでいた。……ホントにごめん……。こんな俺じゃぁ、うんざりだよな…。」
リョーマは涙をこらえながら言った。
すると、羅夢音が顔を上げて即答した。
「そんなことないよ!!確かに、今日のリョーマくんはいつものリョーマくんじゃなかった。……でも、リョーマくんはリョーマくんだよ!」
羅夢音の目には、涙が見えた。