第16章 男気見せるぜ
〜華美side〜
この時期になってくるとやってくる持久走。
「嫌だー!持久走なんて嫌いだー!」
すると眞由美が
「華美、毎年この時期になると叫んでるよね」
と言った。
「だって嫌なんだもん…」
「ほら、一緒に頑張ろ?」
「嫌だ!運動神経良い人に言われたくない!」
「まあまあ」
持久走だけは本当に嫌いだ。
しかも私たちの学校にはマラソン大会まであるから毎年辛い。
「そういえば、あんた旭野くんいるじゃん」
「犬夜くんがどうしたの?」
「サッカー部だし、持久走できるんじゃない?旭野くんと一緒に頑張りなよ」
そうか、犬夜くんはサッカー部だった。
「そうすれば少しは頑張れるかな…!」
「華美のことだし、旭野くんとなら頑張れるでしょ」
眞由美には良い提案をしてもらってばっかりだ。