第23章 So Cute!【爆豪勝己の場合】
全生徒がスタートラインに並ぶ、第1種目は障害物競走だ。
スタートの合図と同時、ゆりなを横抱きにした轟が走り出した。
スタートラインのトンネルを抜けた途端、床は一面氷漬けだ。
ゆりなは轟に抱かれながら、ロボインフェルノを抜けると、ロープの綱渡りゾーン。
八百万が創造した架け橋を恐る恐る渡るゆりな。
「おい!ポニーテール!もうちったぁデカイ橋作れや!ゆりなが怖がっどんだろうが!」
「ほんとですわね!でも、ゆりなさんを一位にしなくてわ!」
「んな急がんでも、誰もこいつを抜かしたりしねぇだろ!」
ゆりなが橋の端っこまで渡り終えると、
わっせ、わっせと走って次のところまで向かう。
「大丈夫?疲れてないかしら?」
『うん!大丈夫だよ梅雨ちゃん!』
地雷源に差し掛かると、麗日がゆりなを浮かせて地雷源の逆側まで浮かせて届けた。
あとはゴールするだけのイージーコースだったが、ゆりながゴールした時はクラスメイト全員が涙した。
もう完全にアレだ、保護者。
子供のゴール見守る親心。