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おかえり〜I'm home〜(R18)

第30章 epilogue





RRRRRR・・・


するとテーブルの上に置いたスマホが着信を知らせる。

「あ、パパねきっと。ごめん、ママ手が離せないから出てくれる?」

ポトフをかき混ぜながらそうお願いすると、弾かれたように小さな手でテーブルの上のスマホを取った。


「もしもしパパ!?ぼくだよ!ママはごはんつくってるよ!うん、うんっ!わかったっ!きをつけてねっ」

嬉嬉として電話を切ると大きな声で

「パパもうすぐ帰ってくるってー!」

とソファーの上に飛び乗りトランポリンのように跳ねた。

「はーい、危ないからソファーでぴょんぴょんしないの。パパ、今駅って言ってた?」

「うんっ!」

「じゃあもう少しで着くわね。ご飯も炊けたし・・・おばあちゃんに知らせてきてあげて?」

「はぁーーーい!!!」

そう言って突風のように家の中をかけていく。
その元気いっぱいな姿を見たら・・・彼も驚くかな?
ほんと、毎日、目が回るくらい・・・やんちゃなのよ。


(さてと・・・、彼のリクエストのご飯も作ったし・・・)

エプロンを脱いで、伸びをする。
指先がさっき切っていた玉ねぎの匂いがしないか確認して、
私も"お義母さん"の元へと後を追う・・・

「ありがとうございます。ご飯作ってる間、見てもらっちゃって・・・」

「いいのよいいのよ、りおちゃん!ちょうど今、起きたところなの。パパが、帰ってくるのがわかったのかしらねぇ」


そう言って話すのは、私がこの家に来てからも、この家に嫁いでからも何一つ変わらない優しい笑顔。

おばあさんになったその顔つきは更に優しく慈愛に満ちていた。

変わったのは私かな?
"叔母さん"のことを、"お義母さん"って呼ぶ日がくるなんてね。

「ふふ・・・そうみたいですね・・・」

お義母さんの腕の中から、寝起きの温もりを腕に抱く。

「おはよ。ちゃんと大人しくねんねしてて偉かったね。・・・それじゃあ、パパのこと、お外までお迎えに行こっか・・・」




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