第7章 無神コウ『愛の意味』
ー朝ー
ユイ「はぁ....」
ベッドから起き上がる
最近のユイは物凄く眠れていなかった
コウがまた自分を試すような事をしていないか、警戒して落ち着けない
あと前よりも吸血の回数が増え、
ユイの体調はどんどん悪くなっていた
そして....その様子は周りの者も察していた
ーリビングー
ユ「おい!コウ!」
コウ「....ん?なにユーマくん」
ユ「お前、なにじゃねーよ!何回呼ばせんだ」
ユーマは怒りつつもコウの異変について
気にしていた
ユ「....イブの様子はどうなんだ?」
コウはビクッと反応する
コウ「....まだ、何も」
ユーマはわかりやすい奴と思いながら返事を返す
ユ「そっか。アダムの林檎計画ってのも難しいもんだなー」
コウはユーマが気を使っているのが分かった
きっと、みんな気づいてるんだ....
俺たちじゃ、アダムには....
コウ「ユーマくん」
ユ「あ?」
コウ「俺はまだ諦めてないよ。
それにね俺思うんだ。
アダムになって、イブの愛を手に入れたら....
俺の心に空いた穴が塞がりそうな....
そんな予感がするんだ」
ユ「コウ....」
ユーマは何も言えなかった
ここで、本当の事を言い切ってしまえば
俺達の可能性を完全になくしてしまいそうだったから
コウ「エム猫ちゃんのとこ行ってくる....」
バタッ
コウが、でていく
ユ「あーぁ....なんか、むずかしーぜ」
(コウ....お前の考えは真っ直ぐだけどよ....
そんなんじゃあ、お前が欲しいものは手に入らねぇんじゃねーの?)