第7章 無神コウ『愛の意味』
数日後....
コウはらんの部屋に来ていた
貴「どうしたの?コウ」
コウは部屋の物をじろじろ見ていた
コウ「いやぁー、相変わらずらんの部屋は女の子の部屋とは思えないほど殺風景だと思ってさ♪」
貴「ひどいなぁ....私は白が好きなの」
確かにコウの言うように、この部屋は少し落ち着いている。置いているものは女の子ならでわの物が殆どだが、色が無い。
白や透明。
ピンクなんて物は数える程しかない。
唯一、目立つ色の物は真っ赤な薔薇くらいだった
コウ「ふふっ....知ってるよ。
でも、俺もこの部屋気に入ってる。嘘や偽りが無い。純粋で綺麗だ。」
コウはその輝く瞳で部屋を見る
貴「?....何かあったの?コウ」
コウ「え?」
貴「ここ最近、様子がおかしいよ。なんだか、ユイちゃんを試すような事ばかりして....」
らんは悲しそうな顔をする
コウ「....俺はアダムになろうとしてるだけ。」
貴「え....?」
コウ「ルキくんが言ってたんだ....
アダムになるにはイブを愛さなければならない....でも、それと同じくらいに....
『イブに愛されなければならない』」
貴「コウ....」
コウ「俺は愛の意味がよく分からない....
愛した事も愛された事も無いから....」
そう言ったコウの言葉に私は虚無感を感じた