第7章 無神コウ『愛の意味』
ーーーんっ........ッ
目が覚めるとそこはコウの部屋だった
しかし、部屋にはコウは居ない
ユイ(今日は血を吸われすぎたみたい....
頭がくらくらする....
それにしても....コウくんのあの様子....)
重い足取りで部屋の外に出る
廊下を歩いてると....
ユイ「あ....ルキくん....」
向かいからルキが歩いてくる
ルキ「あぁ。お前か」
ユイ「怪我はもう平気なの?」
ルキ「問題ない....と言いたいところだがもう少し時間が掛かりそうだ」
ユイ「そっか....」
ルキ「それより、コウとは上手くやってるのか?」
ユイ「........」
ルキ「ふっ....なるほどな。コウの無茶に振り回されてる....といったところか」
ユイ「!!!!」
心を見透かされ動揺する
ルキ「........アイツは過去にいろいろあって、感情のズレが少しある。」
ユイ「過去....?」
ルキ「俺達が本当の兄弟ではない事は知っているだろう?」
ユイ「うん。」
ルキ「俺達はな孤児院で出会った。各々、様々な事情がある。特にコウは産まれた頃から一人で生きてきた。一般の人が受ける愛情や温かさを知らないままな。そのせいか、あいつは感情の表現が下手なんだ。」
ユイ(だから....あんなやり方で....)
ユイが考え込んでいると
ルキ「....ユイ....お前は....」
ルキは言いかける
ユイ「なに?ルキくん」
ルキは少し深呼吸をして
ルキ「いいや。何でもない。コウと上手くやれよ。」
ルキはそう言ってユイの隣を通り過ぎる
ユイ(........?)