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不完全な『アダムとイブ』

第23章 未来


「おい。お前ら」


「んだよ」


無神兄弟が去り、シュウは兄弟に指示する

「俺達はこれから魔界に戻る。
この先、親父を失った逆巻を出し抜こうと襲ってくる者も増えるだろ。
俺は魔界を統治する

お前らも俺に協力しろ」

少なからず兄弟は驚いていた

あの怠惰な彼がここまで変わった....いや、戻った事に

「レイジ

お前は俺と魔界に来い。

そして、俺の補佐として働け」

レイジはため息をつく

「なぜ、私が貴方の補佐など....」

「おふくろもそれを望んでる」

「!」

ーーー母上....

かつて、自分が殺した母親の顔を思い出す

「....良いのですか?私は何をするか分かりませんよ?」

「あぁ。
兄の協力をするのは弟であるお前の義務だ。

それに、こんな俺の補佐が務まるのはお前だけだろ?」

ずっと嫌だった兄の補佐役も今ならばあまり苦とは感じなくなっていた

これが、逆巻シュウの力なのか....

「分かりましたよ」

レイジはどこか安心したような顔をする


「アヤト」

「あぁ?」

「お前は、他の兄弟を連れて下界に残れ」

「はー?親父が居ない今、こっちにいたってしょうがねーだろ」

アヤトは悪態をつく

「魔界の秩序が画一されてない今は、下界も完全に安全とは言えない。

だから、お前らでこっちの家を守れ」

アヤトは舌打ちをする

「へいへい。わーったよ」

「まぁ、僕も人間界の女の子は大好きだからいっかな〜」

「僕は面倒事に巻き込まれたくないので、丁度いいです」

「俺もうるせぇのはごめんだ」

何だかんだみんなも納得しているようだった



「ふっ....

じゃあ、お前ら行くぞ」




この先、面倒事や守る物も増えるだろう

でも、らんが居れば何でも出来るそんな気がした

月によく映える彼女の寝顔に1つキスを落として彼は空を舞う



守ってやるさ....家も家族も全てなーーーー

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