第21章 永遠
らんは目を閉じた
何も考えないように....何も求めないように....
この苦しみを実感したくない
そして、一生続くこの暗黒に身を任せようとする....が....
『らん』
「ッ....!!」
私を呼ぶ、愛しい彼の声ーーー
幻聴にしてはハッキリ聴こえるその声に甘え、恐る恐る目を開ける
「え....ッ....」
すると、月の光が目に立ち込め、その眩しさの向こうには、ずっと思い出していた彼の姿があった
「シュ....ウ....ッ....」
しかし、よく見ると....
「ぐっ....」
「ぐはっ....」
シュウの背中からは血が流れ
向かいのセイジはその場に倒れる
それと同時に、シュウの腕から鋭利な刃が落ち、そのまま倒れ込む
彼は私を庇い、銃弾を受け
その一瞬でセイジに刃を刺したのだ
シュウの血が私の目に映る
「そんな....ッ....シュウ!!」
ーーー嫌だ....嫌だ....ッ....
私は重い体を引きずり、シュウの側にいく
「....ッ....らん....間に合った....な
あんたが....生きてて良かった....ぐっ....」
シュウは微笑みながらも、胸を抑え、顔を顰める
銃弾が当たったのは心臓だった....
私は思わず、非力な力でシュウを抱きしめる
「なんで....私なんか....ッ」
先程までの体の痛みを忘れ、今は彼を傷つけてしまった苦しみで頭がいっぱいになる
シュウはそんな私の手を握る