第12章 無神アズサ『存在意義』
ガチャ
そこへルキ達が入ってくる
「アーズーサーくん♪
あれっ?邪魔しちゃったかな?ふふふっ♪」
「おー顔色良さそうだな」
「みんな....」
いつも通り接してくれる兄弟達に動揺する
「ごめん....みんな....俺」
アズサは下を向く
「何を言っている。
ふっ....お前は俺達の弟なんだ。
むしろ、我儘なくらいが世話の焼きがいがあっていい」
「ルキ....」
「そうだよ〜!
アズサくんが無事なら何よりだし!」
「コウ....」
「まぁ、流石にナイフ出した時はどうしてやろうかと思ったけど、
お前の決断に免じて許してやるよ」
ユーマはアズサの頭を掻き回す
「ユーマも....」
彼等は満面の笑顔をアズサに向ける
「みんな....ありがとう....
みんなは....俺の....
大切な家族だ」
アズサも笑顔を浮かべる
「なんか、はっきり言われると照れるねー♪」
「あぁ。アズサって案外ストレートだからな」
そんな中、ルキは下を向いている
「どうしたの?ルキくん?」
ルキはゆっくり顔を上げる
「いや....なんというか....
嬉しいんだ。純粋に」
今まで見たことないくらい優しい顔のルキにみんな見入ってしまう
「ルキ....」
良かった....アズサくんが助かって....
みんながまた仲良くなれて
ユイは心の中で静かにそう思った